四十肩、五十肩の改善法や原因を具体的に解説
結論
・肩甲骨の位置、猫背を改善する事で痛みの緩和が促進されます。
・四十肩、五十肩には3つの段階(炎症期、凍結期、回復期)があります。それぞれで施術内容を変える事で、緩和までの時間が短縮されます。
肩の痛みの原因を検査
肩の痛みの部位の特定
姿勢を診る
肩を痛めやすい姿勢をしていないかをチェックする
・背中の丸み(猫背)がないか
・肩甲骨の高さの違いや、前方変位(巻き肩)がないか
・上腕の内旋(腕や肩の巻き込み)がないか
・首が肩に対して前になっていないか(クレーンネック)
肩の痛みの再現性を診る
痛みの起こしている組織の特定
・どの動きで痛むか
・どの関節可動域で痛むか
・筋肉の発揮時に痛む
・力を発揮しなくても痛みか
・押すと痛む
・初動時に痛む
・インピンジメント症候群の有無
上腕骨と肩甲骨の肩峰という部分の間に滑液包などが挟み込まれ炎症を起こす現象)
・四十肩、五十肩の検査は、痛みの起こしている組織の鑑別が重要です。なぜならば、痛みの組織の違いによって、施術方針が異なってきます。
・また、痛みを起こしている関連する筋肉に、筋膜痛などの二次的な痛みを引き起こしている可能性が高いので、これもチェックする必要があります。
肩の痛みの共通点
炎症による反応
肩関節周囲での炎症や石灰化の有無
自発的な痛みがある場合、寝ている時も脈動性の痛みがある場合は、炎症があるケースが多い様です。また、四十肩を繰り返している方は、石灰化の可能性もあります。画像診断が必要な場合は、速やかに医療機関に紹介いたします。
肩の痛み方の共通点
四十肩、五十肩の痛み方は、以下の様な共通点があります。
・寝ている時にどの位置にしても痛みがあって眠れない
・肩の動かし方によって、鋭い痛みが出る
・自分の腕の重さで痛い
・腕の外側に痛みが広がる
・腕がだるくてしょうがない
・首や背中まで痛くなってきた
・肘も痛い
基本的に肩周囲の炎症反応によるものですので、痛みは炎症がある程度治るまで痛みは継続します。炎症を繰り返さない様に、肩関節に負担をかけている要素を見極めて、改善する必要があります。
根本改善のために
四十肩、五十肩は以下を改善する
・猫背
・肩甲骨の前方変位(巻き肩)
・大胸筋、小胸筋の短縮(硬く伸びなくなった状態)
・背骨の側弯を改善
・胸郭出口症候群を改善(詳しくはこちら)
・ストレートネック、クレーンネックを改善
・肩をあげる時に制限している筋肉のリリース
以上の様に、痛めている組織の直接的な施術は特に行っていません。痛めやすい身体の環境を改善し、痛めている部位の過負荷を軽減する事が最もリスクなく痛みを早く軽減できる方法です。
痛めている組織を治すのは、自己の自然治癒力だけなのです。
整体やカイロプラクティックでは、自然治癒力を十分に発揮できる、身体の環境造りのお手伝いをいたします。
繰り返さないための説明とアドバイス
肩周囲の炎症を繰り返さないために
四十肩、五十肩は、炎症が治ると一旦は痛みが軽減します。ただ、肩関節の可動域は以前と比べて、少なくなっている事が大半です。その様な場合、肩の少なくなった可動域を補うための、過剰なストレスが首や肩に加わってしまいます。
この様な状態の継続は、痛みの再発だけでなく、他の部位の痛みを引き起こしてしまう結果となります。
・硬く動きのなくしてしまった筋肉の自宅ストレッチ
・相対的に弱くなってしまった筋肉の自宅トレーニング
・寝方のアドバイス
・姿勢のアドバイス
・痛みを引き起こしやすい動きの認知
できるだけ分かりやすいように、心がけてご説明いたします。
ここからは詳しく四十肩・五十肩の説明をいたします
五十肩・四十肩とは40歳~50歳に多く起こる肩の関節の炎症で、専門的に「肩関節周囲炎」と呼ばれています。
痛みの現れ方
・突然、肩関節に激しい痛みが現われることによって始まります。
・動かすことはもちろん、安静にしていても痛みが出でます。
・夜間にも痛みが出ます。
・痛みは数カ月で軽減していきますが、その後、肩の可動制限が起こります。
・衣服の着脱、洗髪、結髪などの日常生活をかなり制限されてしまいます。
・首や腕にその痛みが放散することもあります。
慢性化した場合
五十肩が慢性化してしまったときには、すでに肩の関節は拘縮(こうしゅく)といって固まった状態になっています。
運動の不足による筋力低下、血行の不良、ホルモンのアンバランス、外傷などがありますので日常生活の改善も大切です。五十肩は、ある程度の年齢に達したら誰にでも起こる可能性のある病気ですが、だからといって症状を軽く考え、初期のうちに対処を怠ると、長期間の痛みや肩の機能障害に悩まされます。