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「良い姿勢」と「悪い姿勢」の評価と姿勢改善法


凛とした
 
『良い姿勢』は、
 
その人の美しさや、誠実さを引き立たせます
 
また、スポーツをやる上での
 
パフォーマンスも良好なものとするでしょう。
 
 
『悪い姿勢』は、
 
その人の本来の『美人度・ステキ度」を
 
低下させてしまう結果となります。
 
また、猫背や側弯、反り腰などは
 
筋骨格系に関わる、体の痛みや
 
不具合を起こしやすい傾向にあります。
 
 
 
施術者は姿勢の良し悪しを何で判断しているのか
 
順を追って見ていきましょう。
 

姿勢から骨盤、背骨の歪み方の確認

 

後方からの姿勢検査

背骨の歪み

1、骨盤の傾き

 
骨盤の左右の高さを確認していきます
 
多くは、
 
骨盤が下方に下がっている方が後方変位
 
骨盤が上方に上がっている方が前方変位
 
となります。
 
この様な場合、お尻の線(臀筋線)は
 
骨盤が下がった方に垂れて下がってきます。
 
骨盤が歪む影響として、
 
仙腸関節(骨盤の関節)が機能が低下します。
 
そうすると、
 
他の背骨の関節や股関節、周囲の筋肉に
 
代償的な負荷が加わる事となります。
 
この過負荷の影響で
 
以下の問題が発生しやすくなります。
 
  • 腰痛
  • 急性腰痛
  • 股関節痛
  • 臀部痛
  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 坐骨神経痛
  • 大腿神経痛
 
解決には、
 
骨盤の関節(仙腸関節)の機能を回復し、
 
関節、筋肉の過負荷を軽減する必要があります。
 
 

2、背骨の歪み方

 
背骨の歪みは、基本的に
 
骨盤の歪みが影響しています。
 
今までの16年間の経験上、
 
骨盤は右下がり
 
左前傾が多いです。
 
なぜ、その様に歪むのかは
 
人の体の使い方、
 
座り方の癖なんのでしょう。
 
この様な、骨盤をベースに
 
背骨のはS字の側弯を作り、
 
体のバランスを取ろうとします。
 
上記の絵の様に
 
右の腰は凸、左腰は凹
 
右胸部は凹、左の胸部は凸です。
 
この様な左右の偏りが強くなってしまうと
 
以下の様な問題を起こしやすいです。
 
  • 慢性腰痛
  • 急性腰痛
  • 肋間神経痛
  • 寝違え
  • 背中の痛み
 
解決するには
 
背骨の矯正だけでなく
 
骨盤の矯正が必要です。
 
背骨は、体のバランスを保ために
 
側弯を作っていますので、
 
土台である骨盤を整えると
 
自然に側弯は、なくなってきます。
 
しかし、
 
長い間、骨盤が歪み
 
背骨の側弯がある場合は、
 
背骨の関節や筋肉に強い癖ができており
 
背骨の矯正が必要です。
 
 
他にも以下の状態を確認し、
 
背骨や骨盤の位置関係や
 
歪み方をチェックしていきます。
 
 
  • 頭の傾きと首のくびれライン
  • 肩の高さと肩甲骨の位置
  • ウエストのくびれの左右差
  • お尻の位置の左右差(臀筋線)
 
 
 
 

側方からの姿勢検査

 
1、耳、肩、股関節、膝、外くるぶしの位置関係(重力線)
 
上記写真(左)の重力線に沿った姿勢ですと体が安定し、
 
 問題を起こしにくい『良い姿勢』と言われています。
 
 写真(右)の状態は、以下の様な状態 
 
  • クレーンネック(ストレートネック)
  • 猫背
  • 反り腰
 
これは、筋骨格系に負担が大きく 
 
以下の問題を起こしやすい 『悪い姿勢』となります 。
 
  • 首の痛み
  • 手の痺れ
  • 寝違え
  • 肩こり
  • 四十肩・五十肩
  • 背中の痛み
  • 肋間神経痛
  • 腰痛
  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 坐骨神経痛
 
 
2、頚椎の前弯の状態(前へのカーブ)
 
3、背中の後弯の状態(後ろへのカーブ)
 
4、腰の前弯の状態(前へのカーブ)
 
5、骨盤の位置
 
 
姿勢検査では、主に上記に記載した状態を評価し、
 
訴えられている問題との関連性を探っていきます。
 
 

上半身の姿勢

 

頭部や肩の位置には解剖学的に最も負荷の少ない姿勢があります。個人差はあるものの大抵の方に当てはまります。
 
 

理想的な頭部の位置

頭部は一般的に5~6㎏ほどあります。この重さは頚部の湾曲により衝撃吸収が行われています。
 
 
しかし、パソコンやスマートフォンを使用している人は平均で通常時よりも6~8cmも頭部が前方にあるため、その分、衝撃の吸収がうまく働かず、首や肩の筋肉に頼らざる得なくなります。
 
 
頭部が解剖学的に正しいとされている位置から1インチ(2.54cm)前方に変位することで、頚部には4.5㎏もの負荷がかかります。
 
 
例を挙げると、パソコン使用時に7cm前方に変位している方は頚部に約13kgもの負荷がかかります。
 
 
この状態を仕事中続ければ、頚部や肩の筋肉は必要以上に緊張し、肩こりや頭痛を引き起こします。
 
 
 

理想的な肩の位置

肩は腕の重さを支えるための安定性と、腕を自由に使うための運動性を両立しなければならず、普段から負荷が高い部位でもあります。
 
 
肩は通常耳の穴と垂直線上に肩関節が位置していると最も負荷が少ないです。
 
 
しかし、大抵の方は肩が前内方に変位しており、特にパソコンを使用される方はマウスやキーボードの位置が悪いとより顕著になります。
 
 
腕は片側で約3~4㎏ほどもあります。両腕ではなんと6~8㎏にもなります。
 
 
ちょっとしたダンベルの重さが常に肩にかかれば、おのずと筋肉も過剰に緊張してきます。
 
 

下半身の姿勢とは

 

下半身は上半身以上に人により差があります。男性や女性でも異なりますし、座り方などによっても姿勢の変化が生じます。
 
 
下半身では骨盤の傾きと腰の湾曲が姿勢に一番影響を与えます。傾きの違いにより生じる症状は様々です
 
 

骨盤の傾き

骨盤は仙腸関節と呼ばれる関節で形成されています。
 
 
骨盤は背骨を支える土台になりますので、腰や首などの脊柱は骨盤の傾きの影響を受けます。
 
 
そのため、症状が首や頭痛などの上半身の症状であっても土台である骨盤の状態を確認する必要があります。
 
 
骨盤は仙腸関節の不具合で生じる関節の痛みから、仙腸関節をまたぐ臀部の筋肉の過剰な緊張など症状が多岐にわたりますので、施術前にどの部位にどのような問題が生じているかを判断する必要があります。
 
 
また骨盤の傾きは前後だけではなく、開いたり閉じたりと状態が様々ですので、関節矯正の際は患者様に適した方向での矯正が必要です。
 
 

腰の湾曲

腰椎部は通常前方への湾曲をもち上半身の重さや衝撃を緩和する機能があります。
 
 
この部位が過剰に前方に湾曲する腰椎過剰前彎と湾曲が後方になり腰椎がフラットになる腰椎後湾があります。
 
 
腰の湾曲具合により症状の発生要因や施術方針も変わります。
 
 
 

腰椎過剰前湾

特に多いのが過剰前彎タイプだと考えられます。
 
 
過剰前湾の方はお尻の筋肉への負担が強く、座骨神経痛やお尻の痛み、脊柱管狭窄症などのリスクがあります。
 
 
腹筋群の筋力がしっかりと発揮できていない方が多く、下腹が出ているようであったり、でっちりのように見られることがあります。
 
 

腰椎後湾曲

腰椎後湾タイプはバレリーナなどに多く、一見すると腰がまっすぐで綺麗にも見られます。
 
 
しかし腰での衝撃吸収が構造上難しくなりますので、腰の筋肉や椎間板への負担が非常に高くなります。
 
 
そのため腰の筋肉の緊張や腰椎椎間板ヘルニアのリスクがあがります。