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テレワーク腰痛を改善する方法を解説します。

 
 

テレワークで腰が痛い。「腰痛を何とかしよう!」と決めて整体やカイロプラクティックを探しているあなたへ。

 腰痛の原因は理解できていますか?原因を明確にすることで、改善までの方向性やスケジュールを明確化できます。ここでは、腰痛の具体的な改善方法を手順でまとめました。 

 

腰痛を改善する方法。具体的に手順で解説します。

 腰痛の原因を明確にする

 分かりやすくするために、下記の具体例に沿って書いていきます。
 
(来院者)

  • 40代 男性 デスクワーク 

(主訴)

  • 慢性的な腰のおもだるさ、時々鋭い腰痛 

(痛み方)

  • 座っている時から立つ時に痛く、腰が曲がってしまう。しばらくして動き出すと痛みがなくなる。

 
 
問診:
どこが痛む?

  • 腰中央と左股関節の内側

 
痛みの種類は?

  • 鈍痛があり時々鋭く痛む

 
どうすると痛む?

  • 長時間座っている状態から立った時に腰が重く反らせない

 
いつから痛む?

  • 4ヶ月前、テレワークが始まってから

 
いつ痛む?

  • 朝が特に痛むが、座ってから立つ時はいつも

 
きっかけは?

  • テレワークで座ることが多くなった

 
既往歴あります?

  • なし

 
痛みの現在の状態

  • 悪化傾向

 
悪化要因

  • 寝不足、運動不足 

 
改善要因

  • 歩く

 
 
問診では、様々な痛みの原因のヒントが隠されています。いくつかの腰痛の原因を予測して検査していきます。ここでは解剖学的な知識と想像力、統合力が必要になってきます。
 

 

 情報を整理して推測します

  • テレワークが始まって、体を動かすことが少なくなった
  • 座って立つ時に痛む
  • 動き出すと痛みは軽減
  • 歩行などで体を動かすと改善傾向
  • 体を動かさないと悪化傾向
  • 朝の体の機能が下がっている時に悪化傾向

 
 
という事は… 硬くなった筋肉の影響が考えられます
 

筋肉の柔軟性を高める事を目的に方針を立てよう。

 

  • そのためには、筋肉が緊張しやすい体の環境を安定させる施術(背骨や骨盤の矯正、神経の伝達を改善)が必要。

 
 

  •  4ヶ月前から存在する腰痛の影響で二次的に問題を起こした筋膜や筋肉、関節、神経の不具合をチェックし調整する必要もある。

 
 

  • 施術方針ができたら、関わっている筋肉の特定をし、関わる関節(くっついている骨と骨の場所)その筋肉の神経(筋肉に情報収集を送っている神経線維)を整理し、検証していく。

関わる筋肉の特定

今回は、座位から立位で伸ばされる事で痛みが発現するわけですから、そのときに伸ばされる筋肉である、腸腰筋の可能性が高いと考えました。
 
筋肉の付着場所

  • 腰の関節の中央部側面から股関節の内側

※ここでは解剖用語を使うと解りにくくなるので絵を見てください
 
腸腰筋の作用として

  • 股関節の屈曲(膝を上に上げる)
  • 大腿を固定時、体幹を屈曲します(足を押さえての腹筋トレーニングで使う)

 
神経支配

  • L1~L4(腰の関節の間からでる脊髄神経)

 

  
腰中央から股関節に関わる筋肉の特定

 
 

検証

では、今回のケースでは、腸腰筋の問題である検証をしましょう。検証には基本的に左右差を診ていきます。
 
 
触ってみる

  • 左の鼠径部の大腰筋に痛みや硬さが感じられる

 
伸ばしてみる

  • 左の腸腰筋をストレッチすると硬い

 
筋力検査をしてみる

  • 左の膝が上げにくい、力が入りにくい

 
関節のチェック

  • 腸腰筋付着部の関節がずれた感じ、固まった感じがある

 
神経支配の検査

  • 大腿を触った感覚が右に比べると左が鈍い(大腿全面を支配する神経は腸腰筋の間を通過する為、神経の絞扼、または血流不足による神経の機能低下が考えられる)

 
 
姿勢

  • 写真の様になります
  • 左肩が上がる
  • 左の骨盤の前傾し引き上がる
  • 右の骨盤が後ろに下がる
  • 右のお尻が下に下がる
  • 左のウエストがくびれる
  • 右がくびれが少なくなる
  • 背骨のS字側弯が見られるなど

(この様な姿勢は左の腸腰筋が硬く伸張性を失ったときに起こりやすい
 
 
※他にも関連した筋肉の緊張や、関節の不具合などのチェックも同時に行っていきますが、今回は腸腰筋に限定します。
 

 

検証

まとめ

 
この様な検証から主に左の腸腰筋が伸張性を失った結果、座っている時から立つ時に腸腰筋が緩まず、腰が曲がってしまい、急にこの筋肉が伸ばされる時に鋭く痛みが出ていたと考えられます。
 
 
また、腰の重だるさに関しての説明として、腸腰筋の硬さが継続した事で、この筋が付着する腰椎中央部側面の関節と股関節内側が左片方でお互いを引っ張り合う期間4ヶ月間あったことで、骨盤や背骨の歪みを強くし関節の機能が低下し、不安定な状態になったことが考えられます。
 
 
筋肉は、骨盤や背骨の不安定さを安定し、支えるために、継続的な緊張状態にします。この緊張状態の継続は、筋肉の間を通る毛細血管が筋肉自体に押し潰され、神経線維や筋肉に酸素や水分、栄養供給を低下させてしまう結果となってしまいます。
 
 
こうなると、筋肉は硬くなり、柔軟性は低下し、身体は痛みとして感じてしまいます。この状態が慢性腰痛と言われるものです。
  
 

 注意事項

 
様々なケースで言えることですが、整体、カイロプラクティックで施術して良いものかのリスクマネージメントが非常に重要です。
 
 
痛みの原因に病的な問題が関わっているにもかかわらず筋肉骨格の施術を行うのは、改善はしませんし、危険があります。
 
 
例えば糖尿病の基礎疾患をお持ちの方は、血管壁が脆いため、強いマッサージや指圧、頚椎への矯正は気をつけなければいけませんし、施術をできない場合もあります。
 
 
また、腰痛に関しても椎間板ヘルニアの疑いや、脊柱管狭窄症の可能性があるのかをしっかり検査できなければなりません。
 
 
施術を受ける側は、施術者が適切な教育を受け基礎医学を理解しているかを判断しなければいけないのですが、それに必要な確認すべき2つを挙げておきます。
 
 

  • 国家資格を持っている(柔道整復師、指圧師・あん摩マッサージ指圧師)
  • 学位がある(応用理学士・カイロプラクティック理学士)