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BPPV(良性発作性頭位めまい) BPPVは最近ですと女子サッカー日本代表の沢選手がこの症状で試合に出場が困難になったことで有名です。加齢や外傷によって前庭の耳石器が有利子、頭位の変動により自責が三半規管に迷入することで回転性のめまいが生じます。めまいの継続時間は1分以内と短時間ですが、耳石器が正常の位置に戻らない限り、頭位を変動すれば繰り返し発生します。蝸牛症状は伴いません。
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前庭神経炎 身体のバランスを保つ情報を脳へ伝える前庭神経に炎症が生じると、正確な情報が伝わらずめまいを発症します。前庭神経炎は風邪をひいた後に発症することが多いため、ウイルス感染や血管の循環障害が原因で炎症が起こるのではないかと考えられています。突然出現する激しいめまいで、めまい発作の急性期には水平回旋性眼振が発生することがあります。
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メニエール病 内耳を満たしている液体である「内リンパ」が増えすぎると内耳がむくみ、めまいを発症します。内リンパが増えすぎた状態を内リンパ水腫と呼び、めまいのほかに蝸牛症状を呈することがあります。ストレスによって発症することが多いですが原因不明の疾患であり難病指定もされています。めまいは20分~数時間、もしくは数日続くことがあります。男女の差はなく男性は40代、女性は30代での発症がピークです。
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循環器の問題 循環器とは血液やリンパ液などの体液を対ネイで輸送し循環させる働きがある臓器のことです。この働きのメインとなる心臓の問題により、心臓から出発する血液量(心拍出量)が減少することで血圧が低下し、脳にまで十分な量の血液が送れなくなります。
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急激な体位変換 これは冒頭でもご説明したとおり起立性低血圧のことですね。
仰向けや座位から急に立ち上がる際には頭の位置が上位に変動するため、血圧を上げて脳への血流量を保つ必要があります。しかし、様々な原因により血圧を高くすることができずに脳の虚血状態を招いてしまいます。血圧は自律神経がコントロールしていますので、自律神経失調症や高ストレスといった原因により自立神経のコントロールが乱れると血圧の調節に問題が生じます。
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出血 出血により体内の総血液量が減少することで、脳へ行く血液量も減少し脳の虚血状態を招きます。当たり前のことを言っているように思う方もいるかもしれません。しかし、出血というのは通常の外傷である皮膚からの出血だけではありません。皮膚からの出血であれば何らかの対処を取るのが普通です。では一体のどのような出血なのでしょうか?それは内臓器からの出血です。胃潰瘍の悪化による胃出血や腸管などの出血は気が付きにくいため放置されることが多くあります。気が付きにくいため知らず知らずに血液の損失が起きているのです。